チョコレート菓子製造が抱える課題とは?トレンド変化と機械更新の必要性を解説

2026/01/16

チョコレート菓子業界では、個包装の食べ切りサイズやフィリング入りなど、目新しさのある多品種商品が増え、新商品の短いサイクル投入が当たり前になっています。

一方で、人手不足・原材料高騰・HACCP義務化など、製造現場の負担は年々大きくなっています

こうした中、安定生産と競合との競争力維持の鍵となるのが機械設備の導入・更新です。

そこで本記事では、多品種少量生産に対応しつつ、省人化と品質安定を両立するために、どのような設備が求められているのか、最新トレンドと機械化のメリットを紹介します。

チョコレート菓子の最新トレンドと製造現場の変化

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チョコレート菓子のトレンドはユーザーニーズ多様化と短命化により、流行っては終わるを繰り返しています。

2026年現在、流行っているチョコレートを以下で紹介しています。数ヶ月後、1年後にはトレンドが変わっていく業界のため、最新の業界情報を掴むことが大切です。

売れているチョコレート菓子に共通するトレンド

現在ヒットしているチョコ菓子には、「個包装」「一口サイズ」「フィリング入り」「和洋折衷」といった共通点があります。手軽に分けられ、食感や味で「新鮮さ」を感じられる点が人気の理由です。

例えば新商品「クリスプボール」は、個包装で食べやすく、外はザクザクのシリアル、中はとろけるフィリングという組み合わせが特徴です。

さらに、あられ・芋けんぴ・柚子など和素材をチョコに掛け合わせた和洋折衷スイーツや、クリーム・ペースト入りのフィリング系も「食感と風味の変化」を楽しめる高付加価値商品として支持されています。ランキング上位には、こうした一口サイズで個包装の商品が多く並び、季節限定フレーバーやコラボ商品も次々投入され、ユーザーを飽きさせない工夫が進んでいます。

つまり、売れているのは「手軽さ」と「新規性」を両立したチョコ菓子です。

一方で流行の変化は早く、商品寿命は短くなりがちなため、メーカーにはトレンドを押さえた継続的な新商品開発が求められます。

チョコレート菓子の商品名・種類が増え続ける理由

チョコレート菓子のSKU(商品数)が増え続ける背景には、消費者ニーズの多様化と商品サイクルの短命化があります

新しい味や形、製法を追求するほど商品バリエーションが増えてしまい、さらにトレンドの移り変わりが速く、1年持たず陳腐化する商品もあります。

そのため各社は季節や流行ごとに新商品を投入せざるを得ず、公商品数は年々増加してしまうのです。

チョコレート菓子製造でよく見られる現場課題

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チョコレート菓子製造でよく見られる現場課題は以下の通りです。

  • 人手不足によるライン停止・属人化のリスク
  • 原材料価格高騰によるロス削減・定量供給の重要性
  • HACCP対応・衛生管理強化への対応負荷
  • バレンタイン・繁忙期に起きやすい製造トラブル

それでは詳しく解説します。

人手不足によるライン停止・属人化のリスク

熟練作業者に依存した生産体制は、人手不足の時代に大きなリスクです。職人が不在だとラインが動かせない工場は、生産停止や品質低下につながり、経営課題になっています

例えば、チョコ充填の温度調整を職人の勘に頼っている場合、不在時に品質が安定せず不良率が上がる恐れがあります。

熟練者がいないと製造できない商品が増えたり、新人教育に時間がかかって離職が続くなど、悪循環に陥るケースもあります。その結果、「人がいないから受注できない」状態が固定化しやすくなります。対策としては、属人化した作業を標準化・マニュアル化し、可能な範囲で自動化による省人化を進めることが重要です。

誰でも一定品質で作業できる状態に近づけるほど、「熟練者不在=停止」のリスクを下げられます。人材難を前提にした生産体制へ転換できるかが、安定供給と事業継続の鍵になります。

原材料価格高騰によるロス削減・定量供給の重要性

原材料費(カカオ・乳製品・砂糖など)の高騰で、わずかな計量誤差や成形不良のロスが利益の減少につながります

例えば数グラムの過充填でも大量生産では大きなコスト超過になり、人手作業は重量ばらつきや端材発生で歩留まりが落ちやすいのが課題です。

手作業の充填を機械計量に切り替えるだけで平均0.5g/個の削減も可能で、原料使用量を抑え、月間コストを大幅に削減することもできるのです。

計量・充填・カットを機械で精密制御し、人によるばらつきを抑えることが、原価高騰下で利益を守る鍵になります。

HACCP対応・衛生管理強化への対応負荷

HACCP義務化や衛生管理強化により、人が触れる工程が多いほど管理の手間とリスクが増えています。手作業中心のラインでは、衛生基準を満たすためのチェックや清掃が増え、現場負荷が高まりがちです。

HACCPでは温度管理、手指の洗浄・殺菌、器具の洗浄記録など工程ごとの管理が求められます。人の手が直接触れる工程が多いほど、ヒューマンエラーや汚染リスクが上がるため、健康管理や異物持ち込み防止など「人」を起点とした管理項目が増えます

例えばトッピングを手作業で行うラインでは、手袋交換や消毒の頻度が上がり、記録も逐一必要になります。加えて、作業環境の点検(室温・湿度・金属探知機など)や消毒作業も増え、書類・作業ともに負担が膨らみます。

対策として有効なのは、人が触れるポイント自体を減らすことです。

機械化・自動化で人の介在を減らせば、管理項目を絞れ、衛生リスク低減にも直結します。HACCP対応が前提となる今後は、衛生レベルを上げつつ現場負荷を下げる仕組みづくりが重要です。

バレンタイン・繁忙期に起きやすい製造トラブル

バレンタインなどの繁忙期は需要が急増し、生産が追いつかず欠品=機会損失が起きやすくなります。特に人手依存の工程が多い現場では、突発的な増産に対応しきれず、生産遅延・品質トラブルが発生しやすいのが実情です。

実際に、受注増で臨時スタッフを動員したものの習熟が追いつかず納品遅れが発生し、注文の一部を断念したケースも多くあります。残業が集中して梱包漏れ・誤包装が起こり、回収に発展したケースもあり、いずれも計画生産や余力ある体制不足が要因です。繁忙期の安定供給には、平時から需要予測に基づき生産・在庫を前倒しし、ピークに備えることが不可欠です。

それに加えて、ライン増強や自動化で稼働余力を確保し、要員育成・マニュアル整備で誰でも一定品質を担保できる体制を作る必要があります。「計画生産+余力ある設備」が、機会損失とトラブルを最小化する鍵になります。

チョコレート菓子製造における「機械の導入・入れ替え」という選択肢

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チョコレート菓子製造の現場では「機械の導入・入れ替え」を行う企業も増えています。

ここからは、機械の導入・入れ替えが検討されている理由と、機械化によって実現できる未来について解説します。

なぜ今、製造機械の更新が検討されているのか

製造機械の更新や導入が検討されている理由としては、省人化・安定稼働・多品種対応を同時に実現できる手段として、製造機械の更新が最適解となっているためです。人手不足や属人化、繁忙期の増産対応など、人による課題が深刻化するほど「人に頼らない仕組み」が求められます。

近年の食品製造機械は、精度と再現性が向上し、品種切替もプログラムで対応しやすくなっています。さらにAI・IoTにより、予防保全や稼働状況の見える化、リモート対応が進み、ライン停止リスクの低減や品質の安定に直結します。

従来は職人の勘に依存していた部分を、機械が一定品質でカバーできるようになり、設備更新の投資対効果が上がっています。

例として、コバードが展示会で紹介した「ロボセブンシリーズ」「マジックハンド」「超音波マルチカッター」などは、自動化・省人化・高品質化を同時に狙える機械です。多品種小ロットから大量生産まで対応し、現場課題に合わせて最適化できる点が強みとされています。

労働力不足や衛生基準の強化が進む今、機械更新は「人に依存しないものづくり」へ移行する有力な選択肢です。初期投資は必要ですが、長期的には人件費削減や機会損失の防止につながり、競争力強化の観点からも検討が進んでいます

機械化で実現できること

製造ラインの機械化は、止まらない稼働・均一な品質・原料ロス削減を同時に実現します。繁忙期の増産対応だけでなく、平常時の生産性と競争力も底上げできます。

機械は人の疲労や商品にムラがなく、設定条件どおりに連続稼働できます。夜間の運転や計画生産にも向き、必要量を安定して確保しやすくなります。

品質面では、成形の形・大きさ・重さを一定に保てるため、手作業にありがちな個体差を抑えられます。さらに超音波カットなどの精密技術を使えば、断面が美しく、くずや削り粉が減って歩留まりも向上します。

つまり機械化は「たくさん・ブレなく・無駄なく」作るための手段です。安定稼働で納期遅延を防ぎ、均一品質でブランドを守り、ロス削減で利益率も上げられるため、導入・更新の効果は生産能力・品質・歩留まりの全方位に及びます。

機械の入れ替え・導入が向いているチョコレート菓子メーカーの特徴

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機械の入れ替えや導入が向いているチョコレート菓子メーカーの特徴は以下の通りです。

  • 繁忙期の生産能力に不安がある企業
  • 多品種・短納期対応が求められている企業
  • 品質・衛生・人材リスクを同時に解決したい企業

それでは詳しく解説します。

繁忙期の生産能力に不安がある企業

バレンタインなど繁忙期に需要へ生産が追いつかない企業は、機械入れ替えを検討すべきです。

繁忙期を残業や臨時雇用で乗り切る方法は限界があり、主要スタッフ不足で受注を断念するリスクもあり、売れる時期に最大限売れないのは経営上の損失になるため、ピーク需要に余裕を持って対応できる仕組みが重要です。

成形機や自動充填機を導入すれば、短期間の集中生産が可能になります。一台で十数人分の作業を代替できる場合もあり、追加人員なしで増産できます。さらに24時間稼働や夜間操業で生産量を伸ばせるため、需要を取りこぼしにくくなり、売上・利益の最大化につながります。

多品種・短納期対応が求められている企業

トレンド商品に合わせて多品種・短納期を求められる企業には、機械の入れ替えが有効です。品種切替のスピードと生産計画の柔軟性が上がり、ヒット商品の波を逃しにくくなります。

特にOEMや量販店PBを担う企業は、取引先要望に合わせて短期間で品種を切り替える力が必須で、機械化が遅れると「対応できないメーカー」と見なされるリスクがあります。

最新の機械はレシピデータを複数保存できることはもちろん、ボタン操作で成形サイズや充填量を切り替えられるものが増えています。試作条件の再現性も高く、新レシピを本番ラインで素早く再現できるため、タイミング良く市場投入しやすくなります。

品質・衛生・人材リスクを同時に解決したい企業

品質のばらつき、衛生管理、属人化による人材不安を同時に抱える企業ほど、機械導入による抜本的な改善が有効です。HACCP対応や技術継承など複合課題を、製造プロセスの見直しでまとめて解消できる可能性があります。

人手中心の現場では「仕上がりが作業者で変わる」「監査で指摘されやすい工程がある」「キー工程がベテラン依存」といった悩みが重なりやすく、部分的な対策では根本解決になりにくいのが実情です。この場合、個別対応よりもライン全体の設計を変える発想が必要になります。

そこで機械を導入すれば、品質は機械制御で均一化し、衛生面も人が触れる工程が減ることで汚染リスクが下がり、HACCPの管理ポイントや記録負担も軽くなります。

株式会社コバードの機械で作れるチョコレート菓子

では、具体的に機械化によってどのようなチョコレート菓子が製造可能になるのか。

株式会社コバードの機械を例に紹介します。

コバードは和洋菓子からパン製品まで多彩な食品機械を開発しており、チョコレート菓子についても以下のようなチョコレート菓子に対応しています。

製造できるチョコレート菓子対応する主な機械(機種名)
チョコ入りマシュマロ   生地連続包あん機 AR-3N
ロボセブンシリーズ AR-330
チョコチップスコーン   シート成形機 ゼロプレッシャーモルダKZPM
チュロス         ロボセブンシリーズ
連続吐出充填機
ガナッシュチョコレート ロボセブンシリーズ
タルトケーキ       超音波カッター
ロールケーキ  超音波カッター
ブラウニー超音波カッター
※上記機種名は株式会社コバードの製造する代表的な機械です。実際の製品仕様や導入検討にあたっては、作りたい製品や生産量に応じて適切なモデル選定が必要です。

詳しくは、各種機械ページを参考にしてください。

まとめ

チョコレート菓子の現場は、個包装・フィリング入りなど付加価値商品の増加により、多品種・短サイクル生産を迫られています

一方で、人手不足や技能継承、原料高騰によるコスト圧迫、HACCP対応など衛生管理強化が重なり、従来の人海戦術では限界が見えています。そこで、製造機械の導入・更新は省人化・生産性向上・品質安定を同時に進める有力な手段です。

特に、繁忙期の機会損失を抱える企業、多品種を短納期で回す必要がある企業、品質・衛生・人材課題をまとめて解決したい企業は、最新設備への投資を検討する価値があります。

コバードでは、手作りの良さを再現しつつ大量生産にも対応できる機械で、自社製造の柔軟な体制づくりを支援しています。

貴社の取り扱っている素材に合わせたカスタマイズや提案もできますので、「商品生産の機械化を進めたい」と考えている方は是非一度コバードまでお気軽にご相談ください。補助金を活用した導入も可能です。