【事業者向け】ドバイチョコ餅はなぜ人気?商品化のポイントと製造を支える機械
「ドバイチョコ餅」という商品名を、SNSや食品業界のニュースで目にする機会が急速に増えています。
もちもちした求肥の中に、濃厚なピスタチオクリームとカリカリのカダイフ(極細の糸状生地)を詰め込んだこの商品は、食感のギャップと見た目のインパクトで消費者の心をつかみ、国内の和洋菓子メーカー・カフェ・菓子専門店など多くの事業者が商品化に乗り出しています。
しかし、製造の観点から見ると、ドバイチョコ餅は「作りたいけど難しい」商品の一つでもあります。
ドバイチョコ餅は求肥の高い粘度と付着性、ピスタチオクリームの充填精度、カダイフのザクザク感を損なわない成形、これらをすべて手作業でこなしながら量産しようとすると、品質のばらつきと生産効率の限界が壁になります。
この記事では、ドバイチョコ餅がなぜここまで支持されているのかを整理したうえで、商品化・量産化を検討している事業者が知っておくべき製造上のポイントと、それを支える機械設備の選び方を詳しく解説します。

ドバイチョコ餅(ドバイもちクッキー)が人気を集める理由

一過性のブームと思いきや、ドバイチョコ餅は日本市場で定着しつつあります。その背景には、単なる「見た目のインパクト」だけでない、食体験としての本質的な魅力があります。
SNS発で火がついた経緯・起源
ドバイチョコの起源は、アラブ首長国連邦のドバイ発のチョコレートスイーツです。
ピスタチオクリームとカダイフ(極細の糸状生地)をチョコレートで包んだこの菓子は、2023年頃からTikTokやInstagramで爆発的に拡散し、世界中のフードラバーの注目を集めました。
韓国ではこのドバイチョコのフィリング(中身)を、もちもちした餅生地(求肥)で包み直した「ドバイもちクッキー」としてアレンジ。韓国発のスイーツトレンドが日本のSNSユーザーにも波及し、再現レシピの投稿・カフェでの限定販売・ポップアップショップでの行列といった形で日本市場に広がりました。
SNSでの「断面動画」との相性が抜群で、切ったときにあふれ出すピスタチオクリームとカダイフの組み合わせが視覚的なインパクトを生み、拡散のサイクルが生まれやすい商品構造を持っています。
「もちもち×ザクザク」という食感のギャップが支持される理由
ドバイチョコ餅が単なる流行で終わらない理由は、食感の対比が生み出す唯一無二の体験にあります。
外側の求肥はやわらかくのびるもちもち感を持ち、内側のカダイフはカリカリとしたザクザク感を維持しています。
この正反対の食感が1口の中に同時に存在することで、食べた瞬間に「予想を裏切られる驚き」が生まれます。
さらにピスタチオクリームの濃厚なコクが加わることで、後味にも満足感が残ります。
食品マーケティングの観点でも、「食感の対比」は消費者の印象に残りやすく、リピート購買につながりやすい要素とされています。
もちもちとザクザクを同時に楽しめるという体験は、和洋折衷の文脈でも日本市場と親和性が高く、支持が広がりやすい構造を持っています。
ドバイチョコ餅の商品構造と商品化における技術的な壁

人気商品を量産化しようとしたとき、最初に直面するのは「手で作れる」と「機械で安定して作れる」の間にある大きなギャップです。
求肥(餅生地)・ピスタチオクリーム・カダイフという3層構造
ドバイチョコ餅の基本構造は、外皮・フィリング・食感素材という3つの層から成り立っています。
外皮(求肥)はもち米粉・砂糖・水を加熱して作る日本の伝統的な餅菓子素材です。やわらかくのびがよい反面、粘度が非常に高く、手や機器に付着しやすい特性を持ちます。
中のピスタチオクリームはピスタチオペーストやホワイトチョコレートをベースに、生クリームやタヒニ(ゴマペースト)を組み合わせたクリームです。油脂分が高く、温度変化に敏感なため、充填時の温度管理が品質に直結します。
食感は中東料理で使われる極細の糸状の食材を素揚げ・ロースト処理したもので、ザクザクした食感の核となる素材です。
不定形で脆く、圧力がかかると食感が失われやすいという取り扱い上の難しさがあります。
この3層を均一かつ高速に組み合わせることが、商品化における最大の技術的課題です。
手作業で製造する場合の課題
少量生産・試作段階では手作業での製造が中心になりますが、商品化を考えると以下の課題をクリアしなければなりません。
- 包あん精度
- 生産スピード
- 衛生管理
まず、求肥で中身を均一に包む作業には高い技術が欠かせません。
包み方によってフィリングの偏りや生地の厚みムラが生じやすく、製品ごとの重量や外観にばらつきが出る点は、品質管理上の大きな課題です。
また、熟練した作業者であっても、1時間に生産できる個数には上限があります。そのため、需要が急増した際、人員の増員だけでカバーすることには物理的・コスト的な限界が生じます。
求肥は手に付着しやすく、素手での作業は衛生上のリスクを高める原因となります。HACCPに基づく厳格な衛生管理を徹底するうえでも、製造工程の機械化は極めて有効な選択肢です。
量産化する際に直面しやすい壁
手作業での製造から量産ラインへの移行を検討するとき、ドバイチョコ餅特有の壁として以下の2点が挙げられます。
- 求肥は、薄く均一な皮まわりに包あん成形することが難しく、成形不良が発生しやすい
- カダイフの均一充填が必要
素材の配合や温度条件を細かく調整しながら機械との相性を確認する工程が必要です。
また、カダイフは形が不定形で壊れやすいため、ポンプによる自動充填では食感素材が潰れるリスクがあります。充填方法・圧力・ノズル形状の選定が、ザクザク感を維持するための重要な設計ポイントになります。
ドバイチョコ餅を商品化する際に検討すべきポイント

ここまでドバイチョコ餅を商品化するまでの課題について解説してきましたが、実際に機械で量産体制を整える場合は、検討すべきポイントがあります。
包あん機・充填機の適性
包あん機や充填機を選ぶ際は、カダイフの繊細な食感を潰さない充填設計が求められます。
高圧ポンプで充填すると食感を損なうリスクがあるため、低圧・低速での充填が可能な設備を選ぶか、あるいはカダイフの投入工程を手動と組み合わせるハイブリッド設計が必要になります。
また、求肥は温度変化によって粘度が変化します。
加熱状態では柔らかく扱いやすい一方、冷えると硬化して機器に付着しやすくなるため、生地自体の適温を保った状態で速やかに作業を進めることがポイントです。
なお、機器への高度な温度管理機能の搭載は必須ではなく、生地側の適切な温度調整と、付着しにくいノズル素材や形状の選定によって安定した成形が可能になります。
急速凍結機・トンネルフリーザーの選定
冷凍商品として流通させる場合、凍結工程の設計が最終的な製品品質を決定づけます。
まず、チョコレートコーティングを施す製品では急速凍結が不十分だと油脂分が表面に浮き出るブルーム現象が発生し、風味や見栄えが落ちるので、適切な凍結スピードを確保できるトンネルフリーザーの選定が不可欠です。
あわせて、求肥特有のデンプンの硬化を抑える冷凍設計も欠かせません。
配合段階でのトレハロースや糖類の活用に加え、急速凍結によって氷結晶を小さく保つことで、解凍後ももちもちとした食感を維持できます。
自動包装機・インライン検査機器の導入
求肥は柔らかく変形しやすいため、個包装機は製品を優しく保持しつつ、包装時の圧力や挟み込みによって形が崩れない設計のものを選ぶ必要があります。
シール圧や送り速度、製品の保持構造がそのまま外観品質へと直結します。
さらに、ライン上には金属検出機やX線検査機といったインライン検査機器の組み込みが必須です。
カダイフのような加工素材は原材料由来の異物混入リスクも考慮する必要があるため、安全性を担保する検知システムを標準でラインに組み込む設計が求められます。
機械の生産能力と稼働率設計
設備選定の基本は、1時間あたりの目標生産個数を設定し、要求される処理能力を満たしているか確認しましょう。
その際、求肥の成形不良やカダイフの食感ロスに伴う廃棄率も計算に組み込むことで、確実な生産計画を立てられます。
また、初期段階からすべての工程を全自動化するのではなく、手動と機械化の切り分けを行ってROI(設備投資対効果)を最大化するアプローチも効果的です。
特にカダイフの投入工程などは、最初は手動とのハイブリッドで運用し、ラインが安定した段階で自動化へ移行することでリスクとコストを抑えた導入が可能になります。
コバードのドバイチョコ餅製造に適している機種
株式会社コバードでは、ドバイチョコ餅のような最新トレンドスイーツの量産化に対応する自動包あん機を展開しています。求肥などの粘性が高い素材で中あんを包み込むノウハウに長けており、高品質な包あん成形を実現します。
ドバイチョコ餅の製造に適しているのが、ロボセブンシリーズのAR881です。

| 項目 | 詳細・仕様 |
|---|---|
| 対応機種 | AR881 |
| 生産能力 | 最高 3,600個/時 |
| 製品重量範囲 | 5g 〜 250g |
| 操作・機能 | カラー液晶タッチパネル / 100種類の製品データ登録機能(No.0〜99) |
| 製品特長 | ・材料残量を低減する構造 ・多彩な特許オプションにより高品質な包あん成形に対応 |
AR881は、ドバイチョコのカダイフを潰さずに包む技術を備えています。
工程の自動化・省人化を強力に推進しながらも、手作りのような高品質な仕上がりを実現できる点が大きな強みです。
コバードでは「ドバイチョコ餅を自動化・量産化したいが、自社の条件で対応できるか不安」といった初期の相談段階から対応しており、試作テストを通じて事前に課題を抽出した上で最適な設備カスタマイズや構成をご提案しています。
まずはお気軽にお問い合わせください。

ドバイチョコ餅に関するよくある質問

ドバイチョコ餅に関するよくある質問を紹介します。
カダイフのような不定形な具材も自動投入できる?
カダイフは不定形で壊れやすいため、通常のポンプ式充填機での自動投入は食感を損なうリスクがあります。
対応としては、クリームフィリングは機械で充填しカダイフは手動で投入するハイブリッド方式や、カダイフをクリームに混ぜ込む形で粘度を調整して充填するといった工程設計が考えられます。
どの方法が適切かは商品の仕様と生産規模によって異なるため、試作テストを通じて検証することをおすすめします。
ドバイチョコ餅のレシピや試作段階でも機械のデモは可能?
コバードでは「ドバイチョコ餅のレシピを試作中」「自社で用意した求肥やピスタチオクリームで成形できるか試したい」という段階からの相談・成形テストに対応しています。
実際に使用予定の素材(求肥・ピスタチオクリーム・カダイフなど)をお持ち込みいただき、コバードのテストラボにて包あん機での成形テストを実施できます。
レシピが完全に固まっていない状態でも、機械特性に合わせた生地の粘度調整や温度管理のアドバイスを行っていますので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
ドバイチョコ餅は、SNS発のトレンドを超えて日本市場に定着しつつある商品カテゴリーです。求肥・ピスタチオクリーム・カダイフという3層構造が生み出す食感のギャップが消費者に支持されている一方、量産・商品化においては素材特性に起因する多くの技術的な壁があります。
包あん機の選定・冷凍設計・充填方式・カダイフの食感維持——これらすべてを一度に解決しようとせず、試作テストを重ねながら段階的に量産ラインを構築するアプローチが現実的です。
コバードの包あん機は、工程設計の工夫次第でドバイチョコ餅の量産化に対応できる可能性があります。「作れるかどうかわからない」という段階から、ぜひ一度ご相談ください。商品化に向けた具体的な提案を、試作テストを通じてご一緒に考えます。

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