プロが教える!マシュマロ製造機械を導入する3つのメリットやビジネス戦略

2025/07/28

ほのかに甘くふんわり食感が人気のマシュマロ。

おやつとして好まれているほかに、創作スイートやキャンプ場で焚き火を囲みながら作る「焼きマシュマロ」など、様々な用途で楽しまれています。

マシュマロの材料はいたってシンプルですが、製造工程の手順が多く、かつ技術も高いため、機械を用いて生産するのが一般的です。

そこで本記事では、マシュマロの生産やOEMを視野に入れている事業者に向けて、マシュマロ製造の全貌や、マシュマロ機械を導入する3つのメリットについて解説します。

マシュマロ製造機とは?基本工程と種類

まずはマシュマロを工場で作る基本工程と、主な製造方式である押出式と堆積式の違いについて把握しておきましょう。

機械によるマシュマロの製造工程

マシュマロ機械は原料の投入から加熱・ホイップ・成形・乾燥まで一連の工程を自動化し、効率的に大量生産できます。

マシュマロの製造工程は以下のとおりです。

  • 原材料の配合:マシュマロの主成分である砂糖やゼラチンを混ぜ合わせる
  • 泡立て:混ぜ合わせた材料を高速で泡立てる
  • 加熱:泡立てた材料を適切な温度で加熱する
  • 成形:適切な温度で加熱した材料を型にいれて冷やして固める
  • コーティング
  • 梱包

機械化により常に一定の温度管理や混ぜ具合を維持でき、人手では難しい均一な泡立ちや形状の再現が可能になるため、人の手では真似できない大量生産が可能です。

押出式と堆積式マシンの違い

マシュマロ製造には「押出式」と「堆積式」という2種類の機械方式があり、それぞれ特徴が異なります。

押出式はマシュマロ生地を高圧でノズルから押し出し、連続的に棒状に成形してカットする方法で、均一な円柱形のマシュマロを大量生産するのに適しています。

一方、堆積式は液状のマシュマロ生地をスターチ(コーンスターチ)を敷いた型枠に一つ一つ注ぎ込んで成形する方法で、金型によって自由な形状のマシュマロが作れます。

例えば、押出式ならねじれたカラーのツイストマシュマロや中心にフィリングを入れたものもノズル次第で生産可能です。

堆積式では星形やハート形など複雑な形のマシュマロや、表面に模様を付けたものなど、多彩なデザインの製品づくりが可能です。

選び方として、大量かつ均一な製品を効率よく作りたい場合は押出式が有利であり、オリジナル形状や小ロット生産を重視する場合には堆積式が向いています。

マシュマロ製造に機械を導入するメリット

マシュマロ製造に専用機械を導入することには、主に次の3つのメリットがあります。

  • 自動化により生産性向上が期待できる
  • 均一品質と衛生管理を強化できる
  • オリジナル商品の開発・販売が可能になる

それでは詳しく解説します。

自動化により生産性向上が期待できる

自動化されたマシュマロ機械を導入すれば、生産性の大幅な向上が期待できます。

人の手では時間のかかる作業も機械なら連続稼働で休みなく安定した生産が可能だからです。

例えば、最新のマシュマロ製造機械では1時間に数千〜2万個近くものマシュマロを作れる機種も存在し、手作業では到底追いつかないスピードです。

さらに、一台の機械を一人のオペレーターで管理できるため、多人数で行っていた工程を省力化できます。

生産能力が飛躍的に上がれば、大口注文への対応や新商品の大量展開にも余裕が生まれるでしょう。

食品製造に機械を用いる影響について、より詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

均一品質と衛生管理を強化できる

マシュマロ機械の導入により製品の品質を均一に保ち、適切な衛生管理にも役立てられます。

機械なら温度や混ぜ時間、空気の含有量などを正確に制御できるため、出来上がるマシュマロの食感や甘さを毎回安定させられるからです。

また、人の手に触れず自動で加工することで、異物混入や雑菌のリスクが減り、食品衛生面でも安全性が高まります。

例えば、マシュマロ生地の空気含有率を機械で管理すれば、毎ロット同じふわふわ感を再現でき、手作業で起こりがちな仕上がりのばらつきを防げます。

このように、機械化によって品質にムラのない製品づくりと徹底した衛生管理が実現します。

オリジナル商品の開発・販売が可能になる

マシュマロ機械を導入すれば、オリジナル商品の開発・販売が容易になります。

自前の設備があれば小ロットから新しいレシピや形状に挑戦でき、外部業者に委託する場合の大量ロット発注の制約や企画制限がなくなるからです。

例えば、自社で機械を持っていれば、季節限定のフレーバーマシュマロや、ジャムやチョコを中に包み込んだフィリング入りマシュマロ、層ごとに色を変えたカラフルなマシュマロなど、独創的な商品を試作・生産できます。

他社で生産されたマシュマロを仕入れて販売するだけでは実現できない差別化を、自社製造なら自由な発想で形にできるのです。

こうして生まれたオリジナルのマシュマロ商品を自社ブランドとして展開すれば、競合との差別化やファンづくりにもつながり、市場での存在感を高めることができるでしょう。

ビジネス活用と差別化戦略

では、マシュマロ製造機をビジネスでどのように活用し、他社と差別化できるかを考えてみましょう。

新規参入者でも実践しやすいポイントを紹介します。

小ロットでブランド作りも可能

マシュマロ機械があれば小ロット生産でもブランド作りに挑戦できます。

理由は、従来は大量生産向けとされたマシュマロ製造が、自社機械を使うことで少量からでも効率よく行えるようになるためです。

例えば、数百個規模の限定マシュマロを作り、SNS映えするユニークなフレーバーやデザインで発信すれば、小規模でも熱心なファンを獲得できます。

ジャムを中に入れたマシュマロや、層ごとに色味が異なるレインボーマシュマロなど、小ロットだからこそ試せる商品を次々と投入し、自社ならではの世界観を打ち出せます。

大手には真似できないきめ細かな商品展開でブランド力を育てられる点も、自社機械導入の魅力です。

つまり、小規模なスタートでも機械を活用すれば、差別化されたブランド展開が可能なのです。

OEMやPB商品での収益化も可能

マシュマロ製造機を活用すれば、自社商品だけでなくOEM生産やプライベートブランド(PB)商品の製造による収益化も可能です。

機械の生産能力を他社向け製品に提供することで、自社ブランド以外の販路からも利益を得られるためです。

例えば、自社工場で作ったマシュマロを他社の要望に合わせて形や味を調整し、その企業のブランド名で販売するOEM供給が考えられます。

地元のカフェチェーン向けにオリジナルマシュマロを卸したり、大手菓子メーカーの季節限定商品を受託生産したりと、機械をフル稼働させて販路を広げられます。

また、小売店のPB商品としてマシュマロを提供すれば、安定した注文が見込め設備稼働率の向上にもつながります。

このように、自社マシュマロ機械の力を他社ビジネスに役立てれば、複数の収入源を確保でき投資回収も早まるでしょう。

株式会社コバードのマシュマロ生産機械のご案内

同社の「生地連続包あん機 AR-330」は、職人技を再現する独自技術を搭載したマシュマロ対応の包あん成形機です。

最大毎時約4,800〜22,000個もの生産能力を持ち、量産から小ロットまで柔軟に対応できます。

特許取得の「成形羽根」による手もみ方式で生地を優しく成形し、素材本来の食感や風味を活かしたマシュマロ作りが可能です。

また、カラー液晶のタッチパネル採用で直感的な操作が可能で、ホッパー(材料投入口)の高さも低めに設計されているため原料投入も簡単です。

工具を使わずに分解・洗浄できる構造に仕上げているので、メンテナンス性も抜群です。

さらに、AR-330には中に餡やクリームを三層まで包み込める「AR-330-III」モデルも用意されており、フィリング入りのオリジナリティ溢れるマシュマロ作りにも対応できます。

マシュマロ以外にも大福やドーナツなど多様なお菓子に応用できる汎用性の高さも特徴です。

なお、コバードでは機械提供だけでなく、導入前のテストや導入支援、アフターサポート体制も整えています。

製品スペック

ar-330

項目仕様
モデルAR-330
全幅1,744mm
奥行975mm
高さ1,921mm
コンベア高さ505mm
電気容量2.4KW
ホッパー容量28リットル(外皮側)
16リットル(内包・芯具側)
製品重量2〜50g
生産能力4,800〜22,000個/時
※製品重量などにより異なります

AR-330の詳細はこちら

マシュマロ機械の導入までのフロー

続いて、実際にマシュマロ製造機を導入する際の一般的な流れについて説明します。

試作

試作段階では、まず機械を使って作りたいマシュマロの試作品を作成します。

導入前にレシピや仕上がりを検証するための重要なステップです。

例えば、マシュマロの硬さや口溶け、サイズ感などを実際に確認し、必要に応じて原料の配合比率や機械の設定を微調整します。

試作の過程で課題が見つかった場合には、レシピ変更や機械のチューニングなどを繰り返し、理想のマシュマロに近づけていきます。

この試作工程を経ることで、機械で狙い通りの品質が出せるかを事前に確認でき、安心して導入に進めることができます。

テスト運用

テスト運用段階では、実際の生産に近い形で機械を動かし、安定して稼働するかを確認します

導入後すぐに本番生産へ移る前に、試験的に運転して微調整を行う重要なフェーズです。

例えば、一定期間マシュマロを連続製造し、機械の動作に問題がないか、製品にばらつきが出ないかを検証します。

同時に、オペレーターとなる社員への操作教育も行い、機械の扱いに習熟してもらいます

コバードのスタッフが立ち会い、適切な機械設定や運用方法を指導してくれるため、初めての機械でも安心です。

テスト運用中に不具合や改善点が見つかれば、その場で調整や修正を加え、本番稼働に備えます。

正式発注

テスト運用で問題がないことを確認できたら、いよいよ正式発注です。

ここでは機械の購入契約を結び、具体的な納入スケジュールや仕様の最終確認を行います。

例えば、オプション機能の有無や設置場所に合わせた調整点など、細かな要件をメーカーとすり合わせます。

また、支払い条件の取り決めや保証内容の確認などもこの段階で行われます。正式発注後は、メーカー側で機械の製造・最終調整が進められ、納品までに通常数週間〜数ヶ月程度を要します

設置

実際の工場内にマシュマロ製造機を搬入し、所定の場所に据え付けて動作できる状態にする段階です。

メーカーの技術スタッフが訪問し、機械の組み立て・調整を行います。

例えば、設置当日は機械本体を搬入後、床面への固定や電源等の接続を実施します。

安全柵や周辺機器との接続も確認し、問題なく稼働できるか試運転テストを行います。

既存の生産ラインに組み込む場合は、そのラインとの同期やレイアウトの最適化も検討します。

全てのチェックが完了すれば、機械は使用可能な状態となり、本格的な生産開始に備えます。

メンテナンス・調整

稼働開始後のメンテナンス・調整が継続的に行われます。

機械を長く安定運用するためには、定期的な点検・清掃と必要に応じた調整が欠かせません。

例えば、生産の合間に部品の摩耗チェックや潤滑油の補充を行い、消耗部品はメーカー推奨のタイミングで交換します。

また、新しいマシュマロ製品を開発した際には、それに合わせて機械の設定や金型(ノズル)の変更といった調整が必要になる場合もあります。

コバードでは導入後のアフターメンテナンスサービスを提供しており、定期点検や技術者によるフォローアップを受けることで、機械の性能を常にベストな状態に保つことができます

適切なメンテナンスと状況に応じた調整を続けることで、マシュマロ製造機は長期にわたり安定した生産を支え、投資した設備の寿命を最大限延ばすことができるのです。

マシュマロの生産機械に関するよくある質問(FAQ)

マシュマロ製造機の導入にはどれくらい費用がかかりますか?

機械の規模や仕様によって価格は大きく異なります。小規模な押出式マシンであれば数百万円程度から、大型の生産ライン一式では数千万円に達することもあります。

具体的な金額は要件次第ですので、メーカーに見積もりを依頼するのが確実です。投資額に見合った生産効率や収益向上が期待できるため、導入前にROI(投資収益率)も検討すると良いでしょう。

1台の機械でどのくらいのマシュマロを作れますか?

機種や製品サイズによりますが、一般的な機械なら1時間に数千個〜数万個程度の生産が可能です。

例えば、コバードの生地連続包あん機AR-330では条件にもよりますが最大で毎時約22,000個のマシュマロを製造できます。

小さめの一口サイズならより多く、大型マシュマロならやや少なくなるといった具合に、ノズル径や設定で生産量は調整可能です。

機械の操作や清掃は難しくありませんか?

最新のマシュマロ製造機は直感的に操作できるよう工夫されています。

タッチパネル画面でレシピや速度を設定でき、初心者でも研修を受ければ扱いやすい設計です。

また、分解洗浄が簡単な構造になっており、部品を工具無しで外せる機種もあります。

日常の洗浄方法やメンテナンス手順についてはメーカーから丁寧な指導がありますので、初めての方でも安心して運用できます。

この機械でマシュマロ以外のお菓子も作れますか?

機種によりますが、マシュマロ専用ライン以外に多用途に使える成形機も存在します。

例えば、AR-330のような包あん成形機であれば、大福や餅菓子、ドーナツなどマシュマロ以外の製品にも対応可能です。

マシュマロ生産ライン専用機の場合はマシュマロに特化していますが、付属の金型交換やアタッチメント追加でゼリー菓子や他のキャンディを作れるケースもあります。

購入検討時に、自社が将来製造したい他製品への対応可否もメーカーに確認すると良いでしょう。

まとめ

マシュマロ製造機械の導入は、生産効率の飛躍的向上や品質安定、さらにはオリジナル商品開発による差別化など、多くのメリットをもたらします

小ロット生産でのブランド作りや他社向けのOEM開発にも繋げられるため、ビジネスの可能性が広がるでしょう。

実際に導入する際は、信頼できるメーカーと連携し、試作からテスト運用、設置、メンテナンスに至るまで入念に準備を進めることが成功の鍵です。

株式会社コバードのマシュマロ製造機のように、サポート体制が整った機械を選べば、初めての導入でも安心して運用を開始できます。

マシュマロ市場への新規参入や自社製品強化をお考えの方は、本記事の内容を参考に、マシュマロ製造機械の導入をぜひ前向きに検討してみてください。