おはぎ製造に使える機械とは?種類・工程別の選び方と失敗しない導入ポイント
和菓子作りの中でも、特におはぎは「包あん(あんこで包む作業)」に手間がかかります。
一つひとつ心を込めて手作りするのは素晴らしいことですが、繁忙期の凄まじい忙しさや、人手不足による技術のバラツキ、そして何より職人の方々の身体への負担は、決して無視できるものではありません。
「機械化すれば楽になるのは分かっているけれど、味が落ちたり、手作りの風合いが消えてしまったりするのは避けたい」というのが、経営者や現場責任者の本音ではないでしょうか。
しかし、最近の食品機械の進化は目覚ましく、もはや「機械=味気ない」という時代は終わりました。熟練の職人が優しく握るような絶妙な力加減を再現し、誰が操作しても「理想の1個」を量産できる環境を整えることは、もはや妥協ではなく、お店の味を守り続けるための戦略的な投資なのです。
そこでこの記事では、おはぎ製造の自動化を検討している方に向けて、メリットやニーズ別のおすすめ機械を紹介します。

おはぎ製造を機械化するメリット

おはぎの製造工程を機械化することには、多くのメリットがあります。
ここでは代表的なメリットとして、以下の3つを解説します。
- 人手不足・技能依存からの脱却
- 品質の均一化とロス削減
- 生産数の確保
以下で順に見ていきましょう。
人手不足・技能依存からの脱却
自動化における最大のメリットは人手不足の解消です。なぜなら、機械を活用すれば熟練の技がなくても、誰でも同じクオリティで製造できる環境が手に入るからです。
また、手が空いたスタッフを接客や新メニュー開発に回せるようになるので、店全体の価値も高まります。
「この人でないと作れない」という属人化を防ぐことで、人手不足や技能依存から脱却でき、結果的に人件費削減につなげられます。
品質の均一化とロス削減
設備を導入することで味のバラツキも材料のムダも一気に解消できます。
自動化すれば重さや形をデータで正確に管理できるようになり、手作業のような「個体差」が出にくくなります。
コバードの機械を例に解説すると、機械の中に餡が残りにくい設計で材料を最後まで使い切れるため、材料ロスの削減につなげられます。
このように、おはぎの機械を導入することは「品質一定で大量生産ができる」「材料をあまらせず無駄にしない」を両立できるのです。
生産数の確保
おはぎ製造の設備導入で大量生産体制を確保でき、需要に応じた供給が可能になります。
1時間に数千個作れるスピードは、人の手では太刀打ちできない圧倒的な強みです。
おはぎは、お彼岸や法事、お供えや手土産としても日常的にもイベント時も需要のある和スイーツのため、生産数を確保できるのはそれだけでも「売り時を逃さない」「需要の取りこぼしを防ぐ」といった面でメリットになります。
この供給力があれば、大口注文や新しい販路への挑戦も、自信を持って踏み出せるはずです。
おはぎ製造に使われる機械の種類一覧

おはぎ製造を自動化する際には、工程に応じて様々な種類の機械を組み合わせます。
主な機械として以下の通りです。
- 炊飯・撹拌・前処理機械
- 定量分割機
- 包あん・成形機
工程別におはぎ製造に欠かせない機械を紹介します。
炊飯・撹拌・前処理機械
炊飯・撹拌・前処理機械は、おはぎ製造の下準備工程を効率化・安定化するための機械です。
主に、もち米を大量に炊く業務用炊飯器や蒸し器、炊き上がり後に冷ましながら混ぜる撹拌機、餡を加熱・練り上げる餡練り機などが該当します。
おはぎ用のもち米は水分量と炊き加減が仕上がりを左右するため、業務用炊飯器で安定した炊飯管理を行うことが重要です。
あわせて、自動洗米機やライスキーパーを使えば、洗米から保管までを衛生的かつ効率的に行えます。
餡も大量仕込みではムラが出やすいため、加熱撹拌機を使うことで粘度や温度を均一に保てます。
これら前処理工程を機械化することで、もち米や餡の品質が安定し、後工程の包あん・成形作業もスムーズになり、作業負担の軽減と製品品質の安定を同時に実現できます。
定量分割機(ご飯・あんの安定化)
定量分割機は、餡やもち米を一定の重量に自動で分ける機械です。手作業ではばらつきやすい餡玉・ご飯玉も、均一なサイズに揃えられるため、おはぎの見た目と品質が安定します。
例えば、お米を潰さず粒感を保ったまま分割・成形できる機種もあり、おはぎ特有の食感を損なわない点が特徴です。常に同じ重量で分けられることで、材料の使い過ぎや不足が減り、ロス削減や原価管理にも効果があります。
定量分割機は、品質の均一化と作業効率アップを同時に実現できる設備として、おはぎ製造の現場で重宝されています。
包あん・成形機(おはぎ成形の中核)
包あん・成形機は、おはぎ製造の中心となる主力機械です。餡をもち米で自動的に包み、丸型や俵型など指定の形に成形できます。
生地や餡を傷めにくい構造のため、もち米の粒感や柔らかさを保ったまま、均一で見た目の整ったおはぎを連続生産できるのが特長です。
職人の手作業を再現しつつ、形・重量・品質を安定させられるため、生産性と仕上がりを同時に高められる欠かせない設備といえます。
株式会社コバードが提供している包あん成形機ではおはぎを毎時1万個製造できる機種もあります。
「おはぎの製造を機械で進めているが、生産量が足りない」「おはぎ製造を自動的に作りたい」とお悩みの事業者様は弊社の機種ページを一度ご覧ください。
おはぎ機械導入でよくある失敗例

機械を導入すればおはぎ製造は飛躍的に効率化しますが、準備不足や機種選定のミスマッチによって思わぬ失敗をしてしまうケースもあります。
ここでは導入時によくある失敗例を解説します。
包あんはできるが「おはぎに向いていない」ケース
1つ目の失敗例は、「餡は包めるが、おはぎとしての仕上がりが悪い」というケースです。
汎用的な包あん機では、もち米の粒感が潰れてしまったり、餡の硬さが合わず形が崩れたりすることがあります。
おはぎは「米粒を潰さずふっくら包む」ような繊細さが重要なため、機械との相性が合わないと食感や見た目が大きく損なわれます。
このような失敗を防ぐ方法はシンプルで、導入前に必ず試作テストを行うことです。
実際の餡・もち米を使い、狙った食感・形になるかを確認しましょう。
メーカーの実機デモを活用し、「包めるか」ではなく「美味しいおはぎになるか」を基準に選ぶことが重要です。
生産量だけ見て導入してしまう失敗
次にある失敗例は、カタログ上の生産能力だけを基準に機械を選び、現場に合わないケースです。
将来を見越して大型機を導入したものの、生産数が少なく持て余したり、設置スペースを圧迫したりする例があります。
大型機は清掃や操作も複雑になり、使いこなせないことも少なくありません。
一方で、小型機を選びすぎて繁忙期に生産が追いつかない失敗もあります。重要なのは「最大能力」ではなく「自社に必要な量」です。
1日・1時間あたりの生産数、作業人数、設置スペースを整理し、それに合った機種を選びましょう。
導入前にメーカーへ相談し、規模に合う提案を受けることでミスマッチは防げます。
導入前に必ず確認すべきチェックリスト

おはぎ製造機械の導入を成功させるには、事前にいくつかの重要ポイントをチェックしておく必要があります。
以下のチェックリストに沿って、自社の製造条件と導入予定機械の適合性を確認しましょう。
各項目は機械選定の際に見落としがちな点ですが、これらを把握しておくことで「こんなはずではなかった」を防ぐことができます。
| チェック項目 | 確認内容・ポイント |
|---|---|
| 生地(水分・粒感) | 理想の粒感や水分量に対応可能か、米粒を潰さず成形できる機構か、実機での試作テストで必ず確認する。 |
| あんの粘度・種類 | 餡の硬さや粒の大きさが機械に適しているか、ノズル詰まりや型崩れを防ぐため、サンプルでの検証を行う。 |
| 1時間あたり生産数 | ピーク時の需要をカバーできる能力があるか、将来の増産計画と予算のバランスを考え、最適な規模を選ぶ。 |
| 洗浄・衛生対応 | 毎日洗うものだからこそ、分解・清掃のしやすさを重視する。メーカーの保守体制や衛生基準への適合も要チェック。 |
| 将来的な商品展開 | 大福や惣菜など、他の製品にも転用できる汎用性があるか、オプションの追加で、作れる幅が広がる機種が理想。 |
このチェックリストをもとに、導入前にメーカー担当者と詳細を詰めておくことで、実際の運用でのトラブルを減らしスムーズな立ち上げが可能になります。
株式会社コバードのおはぎ製造機械

おはぎ製造に適した機械を展開しているメーカーの一つに株式会社コバードがあります。
私たちコバードは、長年「おはぎ製造」の現場と向き合い、包あん成形機「ロボセブン」シリーズを磨き続けてきました。
小規模な店舗様から大規模な工場まで、あらゆる現場に最適な一台をお届けできるよう、幅広いラインナップを揃えております。
導入の際の目安としてぜひご活用ください。
| 機種名 | 最大生産能力(目安) | 特徴・用途 |
| SR-7S | ~1,200個/時 | 卓上型の超小型包あん機。10~70gの小ぶりな製品向きで、小規模工場や店舗での実演販売に最適。省スペース設置が可能で、少人数でも運用できる入門機種。生産能力は抑えめだが手軽さと安さが魅力。 |
| AR-881 | ~3,600個/時 | 標準モデルの包あん成形機。5~250g程度の商品に対応し汎用性が高い。和菓子・洋菓子から惣菜まで幅広く利用でき、中規模工場の主力機として安定した量産に適する。 |
| AR-880-W (ロボセブンシリーズW) | ~9,600個/時 | 二連式(2列同時成形)モデルの高速包あん機。一度に2列で製品を成形するため効率が良く、大量生産に対応。28Lの大型ホッパーを備え、5~150gの製品を高精度で包あん可能。中~大規模工場でライン生産の中核として活躍。 |
| AR-880-T (ロボセブンシリーズT) | ~14,400個/時 | 三連式(3列同時成形)の最新モデル。3列で一括成形するため非常に生産性が高く、ピーク時でも大量需要に対応できる。5~150gの幅広いサイズに対応し、複数の餡や生地を用いた高付加価値商品(例:いちご大福のような固形物入り)もオプションで製造可能。大規模工場やOEM供給向けの機械。 |
各機種については詳細ページをご確認ください。
また、コバードで提供している機種の一部はカタログ注文型補助金にも対応しており、補助金を活用してリスクを抑えた導入が可能です。
参考:中小企業省力化投資補助金
導入検討時には公式資料を参照しつつ、直接問い合わせて見積もりを取得することをお勧めします。
おはぎの機械に関するよくある質問

最後に、おはぎ製造機械の導入を検討する際によく寄せられる質問とその回答を紹介します。
実際に導入プロセスで疑問に思いやすいポイントをQ&A形式でまとめました。
おはぎの機械導入前に実演・テストはできる?
多くのメーカーでは、導入前に実演や試作テストが可能です。
コバードでは、自社の餡・もち米を使った試作で仕上がりを確認でき、食感・形・操作性・清掃性まで事前に把握できます。
導入後のミスマッチを防ぐため、購入前の実演テストは必ず行うべき重要な工程です。
小規模店舗でも使える小型の包あん機はある?
小規模店舗でも使える小型の包あん機もあります。
例えばコバードのロボセブン SR-7Sは卓上サイズで、省スペース・100V対応・操作も簡単な小型機です。生産能力は控えめですが、店頭販売や少人数運営には十分です。
小規模店では「設置しやすさ」「清掃のしやすさ」「必要十分な能力」を重視して選びましょう。
中古機械でも問題ない?
中古機の導入は初期費用を抑えられる反面、リスクもあります。
注意点は、動作保証・アフターサポートの有無、消耗部品の状態、部品供給が継続しているかです。
可能ならメーカー整備済み品や実機テストができる中古機を選びましょう。
長期的には、新品の方が安定運用・品質面でメリットが大きいケースも多いため、価格だけで判断しないことが重要です。
まとめ
おはぎ製造の機械化について、工程別の機械や選び方、導入時の注意点を解説してきました。
おはぎ向けの機械を適切に導入すれば、人手不足の解消や品質の安定、コスト削減につながり、和菓子づくりを無理なく続けられる体制を築けます。
職人依存が課題となる中でも、味や食感を守りながら生産性を高められる点が機械化の大きな強みです。
導入を成功させるポイントは、自社の規模に合った機種選定、事前テストでの仕上がり確認、そしてアフターサポート体制の確認です。
長期的に見れば、機械への投資は安定供給と事業成長を支える基盤になります。
本記事を参考に、実績あるメーカーや専門家に相談しながら、失敗しない機械導入でおはぎ製造の効率化と事業発展を目指してください。

