芋菓子・栗菓子の生産は機械で自動化できる?歩留まり改善と人手不足を解消する機械を紹介

2026/09/25

「秋の繁忙期に芋菓子・栗菓子の注文が集中し、人手不足で生産が追いつかない」と頭を悩ませていませんか?

敬老の日やお歳暮などのギフト需要が重なる9〜12月は、平時の2〜5倍もの生産量が求められます。

しかし、皮むきや裏ごし、成形といった手作業依存の工程が多い芋菓子・栗菓子では、繁忙期だけの即戦力確保が難しく、「受注を断らざるを得ない」という現場も少なくありません。

結論からお伝えすると、すべての工程を無理に完全自動化する必要はありません。

「裏ごし」や「成形・分割」といった最も負担の大きい工程だけを半自動化することで、品質や職人の技を維持したまま、少人数でも大幅な生産量アップを実現できます。

この記事では、芋菓子・栗菓子の生産数が伸び悩む原因から、歩留まり改善・人手不足解消に直結する自動化機器の導入ポイントまでをわかりやすく解説します。

芋菓子・栗菓子市場の動向と生産現場の実情

芋と栗を使った菓子の商品開発と製造

芋菓子・栗菓子は日本の秋を代表する和菓子カテゴリーとして根強い需要を持ちながら、製造現場では他の和菓子にはない特有の課題を抱えています。

季節需要の集中、手作業への依存、人手不足という3つの角度から、その実情を見ていきましょう。

敬老の日・お歳暮など季節ギフト需要への生産集中

敬老の日・秋の催事・お歳暮ギフトといった季節需要が重なる秋から冬にかけて、多くのメーカーや和菓子店では平時の2〜5倍の生産量が求められることもあります。

この季節集中型の需要構造は、通年で人員と設備を確保しにくい製造現場にとって大きな負担です。

繁忙期だけ人を増やそうとしても即戦力の確保は難しく、品質を落とさずに生産数を増やすことが年々難しくなっています。

手作業に依存しやすい製造工程が多い

芋菓子・栗菓子の製造には、皮むき・蒸し・裏ごし・成形・個包装など多くの工程が存在します。

これらの工程の多くは、素材の状態・形状・大きさのばらつきが大きいため、長年にわたって熟練スタッフの手作業に依存してきました。

均一な見た目と品質を保ちながら量を増やすには、どうしても人手が必要になるという構造があります。

しかし「作れる量=働ける人の数」という上限に直面している現場では、受注を断らざるを得ないケースも出ています。

人手不足の中で生産数を増やすのが難しい

少子高齢化と他産業との人材競争により、食品製造業における人手不足は年々深刻化しています。

特に季節性の高い芋菓子・栗菓子の生産現場では、繁忙期の数ヶ月だけスタッフを確保することが構造的に難しくなっています。

「人を増やさずに生産数を増やす」という命題に向き合うためには、工程の一部を機械化・自動化して1人あたりの生産能力を高めることが現実的な解決策になっています。

芋菓子の製造工程と生産数が伸び悩む理由

さつまいもを使った芋菓子

先述の通り、芋菓子は手作業に依存しやすい工程が多い商品です。具体的にどの工程で生産数が頭打ちになりやすいのか、3つの観点から見ていきましょう。

蒸し・裏ごし工程における手作業比率の高さ

さつまいもの蒸し工程はスチームコンベクションや蒸煮機である程度対応できますが、裏ごしは特に問題になりやすい工程です。

 繊維質の多いさつまいもをなめらかなペースト状にする裏ごし工程は、手作業では時間がかかり、スタッフの体力も消耗します。 

ここでのスピードが全体の生産量の上限を決めてしまうことも少なくありません。

スイートポテト・きんつば等、成形のばらつき

スイートポテトやきんつばなどの成形工程において、見た目や形にばらつきのない作りは商品価値に直結する重要なポイントです。

手作業で一つひとつ仕上げると、スタッフごとの重量・形状・表面処理にばらつきが生じ、品質管理の手間が増えてしまいます。

さらに、成形スピードの個人差も大きく、熟練者と未熟練者の間で生産量に著しい開きが出る点も課題です。

繁忙期に確保したスタッフがすぐに即戦力化しないケースも多いため、これが生産計画の精度を低下させる要因となっています。

人の手が必要な個包装・焼成工程

スイートポテトのような焼き菓子では、成形後の焼成と個包装が次のボトルネックになります。

焼成はある程度の設備化が進んでいる工場も多いですが、個包装は形状の不均一さから機械対応が難しく、手作業が残りがちです。

包装工程で人手が必要になると、前工程の自動化効果が活かしきれないという問題も生じます。工程全体をつなぐ視点でのライン設計が求められます。

栗菓子の製造工程と生産数が伸び悩む理由

栗を使った栗菓子

芋菓子と同様、栗菓子も下処理から成形まで手作業に頼る工程が多く残っています。なかでも栗ならではの難しさが生産数の壁になっているケースを見ていきましょう。

きんとん・栗あんの裏ごし工程の負担

栗をペースト状に仕上げる裏ごし工程は、さつまいもと同様に体力を要する作業です。

栗の繊維と粒の硬さから、手作業の裏ごしは時間がかかり、スタッフの腕や肩への負担も大きくなります。

裏ごし機を導入することでこの工程の効率は大幅に向上しますが、設備の選定にあたっては「どの程度の粒感を残したいか」という商品設計との整合性を確認しなければなりません。

栗の粒感を残す商品特有の難しさ

栗の甘露煮・渋皮煮などを丸ごと使う商品や、粒感を残したあんを使う商品では、機械での処理が品質を損なう可能性があります。

圧力のかかりすぎる機械処理では栗が崩れてしまうため、どこまでを機械化しどこを手作業で残すかの見極めが重要になります。

「機械化=すべての工程を機械に置き換える」のではなく、最も負担の大きい工程を機械でサポートしながら、商品の価値を損なう工程は手作業を維持するという考え方が実務的には合理的です。

芋菓子・栗菓子の生産数を増やすために検討すべきポイント

栗の甘露煮

芋菓子・栗菓子どちらの課題にも共通するのは、すべてを一度に機械化する必要はないという点です。

生産数を増やすために押さえておきたい検討ポイントを解説します。

どの工程がボトルネックになっているかを見極める

機械化で生産数を増やすなら、全体を広く見るのではなく、生産のブレーキとなっている「ボトルネック工程」を特定することが最優先です。

生産数が伸び悩む原因は工場によって異なります。裏ごし・成形・個包装など、どこで作業が詰まっているかを特定せずに機械を導入しても、全体の生産量は向上しません。

まずは「1日の生産数」「各工程の所要時間」「最もスタッフが疲弊している作業」を現場を数値化し、どの工程に投資すべきか優先順位を決めましょう。

人の手でやる作業と機械に任せる作業の分け方

機械化の目的は作業者の削減ではなく、定量・成形・計量といった単純な繰り返し作業を機械に任せ、人は仕上げや品質チェックに集中させる「役割分担」を行うことです。

芋菓子・栗菓子では、無理な完全自動化を狙うよりも、職人の技や目利きを残す「半自動化」を目指す方が現実的で効果的です。

どこを機械化してどこを手作業で維持するかをあらかじめ設計しておくことで、商品の品質や風合いを守りながら生産スピードを大幅に向上できます。

季節ごとの注文の増減にスムーズに対応する設備づくり

芋菓子・栗菓子の生産においては、繁忙期の注文急増に対応できる柔軟性と、他商品への転用が可能な「汎用性の高い設備」を選ぶことが成功のポイントです。

需要の季節波動が大きいため、繁忙期にフル稼働でき、閑散期は調整しやすい設備が適しています。

秋のピークが過ぎた後も他の和菓子ラインで活用できる包あん機や成形機を導入すれば、年間を通じて稼働率を維持でき、設備投資の回収スピードを大幅に早められます。

芋菓子・栗菓子の生産数アップに役立つ機械

栗を使った栗菓子

ここまでの検討ポイントを実際の設備に落とし込むと、優先的に導入を検討したいのは蒸煮・裏ごし機と包あん成形機の2種類です。

それぞれの特徴を解説します。

蒸煮・裏ごし機

さつまいもや栗を均一に蒸し上げる蒸煮機と、蒸した素材をなめらかなペーストに仕上げる裏ごし機は、芋菓子・栗菓子の製造において最も省力化効果の高い設備の一つです。

手作業の裏ごしと比較して処理速度が大幅に向上するだけでなく、スタッフの体力的負担を軽減できます。

仕上がりの粒度調整が可能な機種では、商品ごとの食感設計にも対応できます。素材の特性によって適した機種が異なるため、試作テストを実施してから機種を選定することをおすすめします。

包あん成形機

芋あんや栗あんを一定の形・重量に成形する包あん成形機は、スイートポテト・茶巾絞り・栗きんとんなど幅広い芋菓子・栗菓子の成形工程に活用できます。

生地の定量分割から成形までを機械で行うことで、重量・形状のばらつきを抑えながら生産スピードを大幅に向上させることができます。

手作業と比べて1人あたりの生産数が数倍に増えるケースも多く、繁忙期の少ない人員での生産対応力を高める効果があります。

株式会社コバードの芋菓子・栗菓子製造が可能なロボセブンシリーズ

株式会社コバードが展開するロボセブンシリーズは、多様な和菓子の製造に対応した包あん成形機です。

芋菓子・栗菓子の分野でも、現場の課題に合わせた活用が進んでいます。

ロボセブンシリーズの特長は、生地の定量分割(一定重量への小分け)精度の高さと、多品種への対応力です。

芋あん・栗あんのような粘性の高い素材でも安定した成形が可能で、1ロットあたりの重量ばらつきを最小限に抑えることができます。

芋菓子・栗菓子に使える包あん機の機種スペック例

ar-881
項目内容
製品名ロボセブンシリーズ スタンダードモデル AR-881
用途和菓子、洋菓子、パン、惣菜、冷凍食品などの包あん成形
生産能力最高 3,600個/時(毎分10個〜60個まで無段変速可能)
製品重量範囲5g 〜 250g(素材により変動)
商品形状球状、俵状、棒状、連続吐出
電源・電気容量3P 200V 1.7kW
ホッパー容量12L
データ登録数カラー液晶タッチパネルにて100種類(No.0〜99)登録可能

機種の特徴は以下の通りです。

  • 生地に優しい供給:縦型ホッパーと低速スクリューにより、素材を傷めず丁寧に送り込める
  • お手入れ簡単で衛生的:部品を取り外して丸洗いできるため、いつでも清潔に保てる
  • 材料ロスを大幅削減:機械の中に残る生地の量が少なく、無駄なく経済的に使える

・立ち上げ&片付けの時短:スクリューの一時増速機能により、生産開始がスムーズになり、終了時の素材ロスも減らせる

ロボセブンシリーズの芋菓子・栗菓子への活用例

栗菓子の活用事例としては、栗きんとんの製造による機械の活用事例があります。

栗あんの生地を一定重量に分割する工程でロボセブンをご使用いただいているユーザー様がいらっしゃいます。

分割後は職人の手による茶巾絞りで栗の形に仕上げるという、「機械と手作業を組み合わせたハイブリッドな製造スタイル」での活用です。

完全自動化ではなく、「最も負担のかかる定量分割だけを機械化して品質と生産性を両立したい」というニーズに応えた導入事例です。

また、スイートポテト・いもようかん・芋あんを使った和菓子など、芋菓子全般の成形工程への対応実績も豊富にあります。

商品の種類・生地の配合・求める生産量に合わせて、最適な機種と設定をご提案しています。導入前の試作テストにも対応していますので、「自社の商品に使えるかどうか分からない」という段階からご相談ください。

ロボセブンシリーズの機械詳細はこちら

芋菓子・栗菓子に関するよくある質問

さまざまな種類の芋菓子

ここからは、芋菓子・栗菓子に関するよくある質問を紹介します。

手作業からの切り替えはどのくらいの生産量から検討すべき?

目安は「1日数百個〜」ですが、将来の成長目標や現場負担の軽減を目的に早期導入するのも有効です。

この水準を超えると機械化の費用対効果が高まりますが、それ以下でも現場の負担軽減や品質安定につながります。

現在の生産数だけでなく、「今後3〜5年で目指す生産スケール」を軸に判断するのがおすすめです。まずはコバードへお気軽にご相談ください。

栗の渋皮むきも自動化できる?

渋皮むきの完全自動化は難しいですが、前処理や後工程の機械化で全体の作業効率は大きく向上します。

形状が不均一な渋皮の完全自動化は難しいものの、鬼皮は専用機で機械化が可能です。

渋皮むき自体は熱水・スチーム処理や治具の活用で負担を減らし、裏ごし・成形・分割といった後工程を機械化することで、全体の生産性を大幅に高められます。

まとめ

芋菓子・栗菓子の製造現場は、季節需要の集中・手作業依存・人手不足という三重の課題を抱えています。

しかし「すべてを一度に自動化しなければならない」わけではありません。

ボトルネックになっている工程を特定し、そこに適切な機械を導入するだけでも、生産数と品質の安定に大きな変化をもたらすことができます。

コバードのロボセブンシリーズは、定量分割から成形まで多様な和菓子製造に対応しており、栗きんとんの分割工程への活用事例のように、手作業と組み合わせた柔軟な運用も可能です。

まずは自社の工程のどこに課題があるかを整理したうえで、試作テストやご相談からお気軽にお問い合わせください。


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